2021年秋クール、個人的優秀楽曲賞受賞作品紹介

気さくな挨拶

どうも、最近大学で仲良かったはずのグループが知らない間に僕抜きで旅行に行っており、そのことをインスタのストーリーで初めて知ることとなり人間不信が深まったまがたまです。

2021年秋クールも折り返しとなってきたこの頃、なんとなく今クールの主題歌をまとめたくなってきたのでキュレーション含めて個人的に良いなと思った曲を紹介していこうと思います。

今ふと思ったんだけど、僕だけハブられてるのは家に引きこもってアニメばっか見てるからだろうなって.......辛くね?

個人的優秀楽曲賞ノミネート作品一覧

早速ですが今回個人的優秀楽曲賞にノミネートされた素晴らしい楽曲たちをご紹介します。

EGOIST『BANG!!!』

作詞:ryo (supercell)
作曲・ 編曲:Giga
TVアニメ『ビルディバイド -#000000-』OP
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大原ゆい子『風と行く道』

作詞・作曲:大原ゆい子
編曲:吉田穣
TVアニメ『無職転生』ED
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SMILE PRINCESS『ファイオー・ファイト! 』

作詞:只野菜摘
作曲・編曲:田中秀和(MONACA)
TVアニメ『プラオレ! ~Pride of Orange~』OP
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内田彩『Canary Yellow』

作詞・作曲・編曲:hisakuni
TVアニメ『やくならマグカップも 二番窯』ED
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JYOCHO『みんなおなじ』

作詞・作曲:中川大二朗
編曲:JYOCHO.
TVアニメ『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』ED
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ぐんまちゃん(cv:高橋花林)、あおま(cv:内田彩)、みーみ(cv:小倉唯)『SWITCH!』

作詞:meg rock
作曲・編曲:宮野弦士
TVアニメ『ぐんまちゃん』OP
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鈴木みのり『サイハテ』

作詞:饗庭純
作曲・編曲:出羽良彰
TVアニメ『海賊王女』OP
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中島美嘉『SYMPHONIA』

作詞・作曲・編曲 : rionos
TVアニメ『takt op.Destiny』ED
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yama『Oz.』

作詞・作曲:泣き虫
編曲:浅野尚志
TVアニメ『王様ランキング』ED
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King Gnu『BOY』

作詞・作曲:常田大希
編曲:King Gnu
TVアニメ『王様ランキング』OP
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Omoinotake『EVERBLUE』

作詞:福島智
作曲:藤井怜央
編曲:蔦谷好位置
TVアニメ『ブルーピリオド』OP
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フレデリック『サイカ

作詞・作曲:三原康司
編曲:フレデリック
TVアニメ『さんかく窓の外側は夜』OP
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上坂すみれ『生活こんきゅーダメディネロ』

作詞・作曲:前山田健一
編曲:藤原燈太
TVアニメ『ジャヒー様はくじけない!』OP
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amazarashi『境界線』

作詞・作曲:秋田ひろむ
編曲:出羽 良彰
TVアニメ『86―エイティシックス―』OP
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五十嵐双葉(楠木ともり)、桜井桃子(早見沙織)、黒部夏美(青山玲菜)、月城モナ(古賀葵)『アノーイング!さんさんウィーク!』

作詞・作曲・編曲:Junky
TVアニメ『先輩がうざい後輩の話』ED
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ニノミヤユイ『Dark seeks light』

作詞:ニノミヤユイ
作曲・編曲:ケンカイヨシ
TVアニメ『世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する』OP
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Chima『ありふれたいつか』

作詞・作曲:Chima
編曲:永見行崇, Chima
TVアニメ『月とライカと吸血姫』ED
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Little Glee Monster 『透明な世界』

作詞・作曲・編曲:渡辺拓也
TVアニメ『半妖の夜叉姫』ED
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STEREO DIVE FOUNDATION『TRISTAR』

作詞・作曲・編曲:R・O・N
TVアニメ『マブラヴ オルタネイティヴ 』ED
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ここからはノミネート作品のうち、各賞を受賞した作品を紹介させていただきます。

最優秀タイアップ賞

JYOCHO『みんなおなじ』

作詞・作曲:中川大二朗
編曲:JYOCHO.
TVアニメ『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』ED
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作品紹介

アニメの主題歌において重要なファクターとして作品の世界観との親和性が挙げられますが、『みんなおなじ』において本アニメにおける「スローライフ」という世界観に深く寄り添い作品をより引き立てています。
アコースティックギターの旋律と優しいボーカル、軽やかなフルートは牧歌的風景を想起させ、その中でもGtだいじろーさんによるテクニカルかつ感傷的なフレーズやインテンポでプログレッシブなドラムなどが一癖も二癖もありこの楽曲を特徴的なものに昇華していると言えるでしょう。
2番に入ると楽曲は激しさを増し、より情動的な印象を与え楽曲の構成力の高さがうかがえます。

ということで、JYOCHO『みんなおなじ』が最優秀タイアップ賞の受賞となりました。

最優秀電波系楽曲賞

上坂すみれ『生活こんきゅーダメディネロ』

作詞・作曲:前山田健一
編曲:藤原燈太
TVアニメ『ジャヒー様はくじけない!』OP
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作品紹介

萌えアニメの主題歌といえばやはりハイテンポでハイテンションでとにかくキャッチーなイントロ・メロが重要でしょう。『生活こんきゅーダメディネロ』では電波系楽曲の必須栄養素を全て兼ね備えています。
「ダメダメダメダメダメディネロ」と小気味良く一度聴いたら離れないフレーズから始まり、イントロのテンションの高いシンセがこの楽曲に強い印象を与えます。AメロBメロCメロと曲調が絶えず変わりとにかく落ち着かないのもヒャダイン節と言えるでしょう。サビでは「無い袖フリフリ」や「自転車漕ぎ漕ぎ」と可愛らしさ溢れる歌詞が上坂さんの声と非常にマッチしており、楽曲もエモーショナルに展開していきます。
90秒という限られた尺の中でより強い印象的を与える必要あるアニソンにおいて、ハイテンポな展開を見せる本楽曲が最も電波を体現したと言えるでしょう。

最優秀アニメーション賞

五十嵐双葉(楠木ともり)、桜井桃子(早見沙織)、黒部夏美(青山玲菜)、月城モナ(古賀葵)『アノーイング!さんさんウィーク!』

作詞・作曲・編曲:Junky
TVアニメ『先輩がうざい後輩の話』ED
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作品紹介

映像と楽曲の融合こそがアニソンの醍醐味と言えます。そんな中、最も映像と楽曲のシナジーを感じさせたのは『アノーイング!さんさんウィーク!』でした。
とにかく映像を見ればわかるのですが、キャラクターが可愛らしく動き、楽曲のリズムや展開に合わせてアニメーションではさまざまな仕掛けがなされるこの作品は何度でも見たくなる中毒性を感じさせます。特にサビで双葉ちゃんが会社の廊下を歩きながらダンスするシーンでは歌詞に合わせてコロコロと変わる表情や仕草を楽しめ、アニメに一気に引き込まれいきます。Junkyさんの作り出す楽曲の明るい雰囲気に動画工房さんの秀逸なアニメーションが加わりとてつもない破壊力を見せてくれた本作品が最優秀アニメーション賞を受賞となりました。

最優秀声優楽曲賞

鈴木みのり『サイハテ』

作詞:饗庭純
作曲・編曲:出羽良彰
TVアニメ『海賊王女』OP
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作品紹介

声優アーティストという存在がメジャーとなった現在、アニメの主題歌を声優が担当するということは当たり前になっています。また、声優アーティストの枠組みの中でも他アーティストとの差別化のためさまざまな楽曲プロデュースがなされている今日この頃、最も印象的であった声優アーティストの楽曲は『サイハテ』でした。
鈴木みのりさんといえばマクロスΔのヒロイン、フレイヤ役を8,000人の応募者から勝ち取ったことから裏付けされた確かな歌唱力でしょう。
ピアノの伴奏と鈴木みのりさんの歌唱のみという編成から始まるAメロは、その感傷的な歌い方から表現者としての実力をひしひしと感じさせます。サビではアバンギャルドなギターとストリングスが繊細な歌唱と裏腹に力強い印象を与えます。続く2番ではより盛り上がりを見せ、歌唱自体も力強く変化することで楽曲の印象が大きく変わり、この楽曲のカタルシスのような展開を見せてくれます。
さまざまな声優アーティスト楽曲の中でも一際輝きを見せる『サイハテ』が最優秀声優楽曲賞とあいなりました。

Pick Up楽曲

優秀楽曲賞・最優秀楽曲賞の紹介の前に個人的に大好きな楽曲を紹介しようと思います。

ぐんまちゃん(cv:高橋花林)、あおま(cv:内田彩)、みーみ(cv:小倉唯)『SWITCH!』

作詞:meg rock
作曲・編曲:宮野弦士
TVアニメ『ぐんまちゃん』OP
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作品紹介

未開の土地グンマー帝国からとてつもない刺客が現れました。本楽曲は泣く子も黙る「作編曲:宮野弦士」ということで、日曜の早朝に放送するのも憚られるゴキゲンさを醸し出しています。80年代を彷彿とさせるゲートリバーブかかった力強いスネアがこれでもかと只者ではないと主張しつつ、ぐんまちゃんたちのゆるい歌声が楽曲の硬派なイメージを打ち砕く様は圧巻です。あとこのレビューが宮野さんの目に留まるのはちょっと恥ずかしいのでご本人が見た際には見なかったことにしてください。

ニノミヤユイ『Dark seeks light』

作詞:ニノミヤユイ
作曲・編曲:ケンカイヨシ
TVアニメ『世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する』OP
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作品紹介

AT-Xで"視聴制限"がつく”神”アニメ群からはこの作品をご紹介。とにかくAメロのサウンドが非常に印象的、このジャンルはわからないのでGigaさんっぽいとしか言えないのですが大好きな感じの音でした。サビでダンスミュージックを意識した編成になる部分はアニメ「アサシンズプライド」の主題歌「Shere the light」を彷彿とさせ、暗殺者というテーマに対してなんらかの共通概念があるんじゃないか?なんて勘ぐりが発動したりしていました。



閑話休題おわり
ここから優秀楽曲・最優秀楽曲を発表します

優秀楽曲賞

鈴木みのり『サイハテ』

作詞:饗庭純
作曲・編曲:出羽良彰
TVアニメ『海賊王女』OP
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作品紹介

最優秀声優楽曲賞に加えてこちらでも受賞と相成りました。とにかく印象的でどうしてもPushしたかったため受賞。
詳しい作品紹介自体は前項を参照してください。



King Gnu『BOY』

作詞・作曲:常田大希
編曲:King Gnu
TVアニメ『王様ランキング』OP
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作品紹介

メジャーシーンにて今年最も注目を集めた楽曲の一つが優秀楽曲賞にノミネートです。King Gnuといえばダークな世界観をキャッチーかつポップに仕上げる卓越した作曲センスがあげられます。クラシックをバックボーンとした複雑かつ美しいコードワークやストリングスの編曲は本楽曲『BOY』でも健在。八方隙のないようなクオリティの高さは群を抜いて光るものがあります。
また、King Gnuの特徴の一つとしてサブスクリプションYou Tubeでの再生を意識しイントロから歌唱パートから始まることがあげられます。イントロから強い印象をリスナーに与えるこの手法も、アニソンという決められた尺の中で最適な表現をする必要のあるフィールドに合致していると言えるでしょう。


大原ゆい子『風と行く道』

作詞・作曲:大原ゆい子
編曲:吉田穣
TVアニメ『無職転生』ED
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作品紹介

楽曲の根幹を成し1番の盛り上がりを見せる文字通り「見せ場」はサビですが、今回紹介する作品たちの中でもサビの印象が最も強かったのはこの『風と行く道』でした。
ミドルテンポの中ロングトーンを多彩に用いて歌い上げるサビは力強い印象を与え、エモーショナルなメロディやコードワークはシンガーソングライターである大原ゆい子さんの作曲センスの高さが垣間見えます。楽曲を支える伴奏ではピアノ、ギター、ドラム、ベースとシンプルな編成ながら重厚に重なり合っています。特にギターは温かみを感じさせるアコースティックギター、歪みにより力強い押し出し感のあるバッキング・リードに加え、クリスタルクリーンサウンドの差し色的なものもあり、ギターサウンドに対しての強いこだわりを感じさせます。ギターを齧っている身としてはさまざまに映る本楽曲のギターサウンドがとても印象的に思えていました。
そんな作曲・編曲ともに強いこだわりを見せてくれた『風と行く道』が優秀楽曲賞の受賞となりました。

最優秀楽曲賞

中島美嘉『SYMPHONIA』

作詞・作曲・編曲 : rionos
TVアニメ『takt op.Destiny』ED
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作品紹介

2021年秋クール最優秀楽曲賞を受賞したのはやはり『SYMPHONIA』でした。中島美嘉さんの高い歌唱力、壮大で重厚なオケは歌詞にあるような「美しい音楽」を体現しているといっても過言ではないでしょう。
本楽曲のタイアップとなるアニメ『takt op.Destiny』はクラシック音楽をテーマにさまざまなクラシックの楽曲たちが擬人化されています。楽曲ではクラシック音楽の要素を至るところに散りばめられているのが見て取れます。特にピアノやアップライトベース、重厚に重なり合うストリングスや金管、力強く響くティンパニーやシンバル、これらを効果的に楽曲へ落とし込むオーケストレーションの高さは目を見張るものがあります。
また、イントロ・Aメロ・Bメロ・サビとどこを切り取っても見せ場があり、それらの繋がりも強く感じさせる構成もまた本楽曲の見どころと言えるでしょう。この構成力の高さ故にいつまでも、なんどでも聴きたくなるというヘビーローテーションの渦に巻き込まれること必死です。
楽曲の展開に合わせ声色を変えながら歌い上げる中島美嘉さんの歌唱はまさしく圧巻。しっとりとしたAメロでは繊細に、楽曲が大きく展開していくサビではパワフルに、とその表現力には下を巻きました。
そんな正に「美しい音楽」である『SYMPHONIA』が最優秀楽曲賞を受賞しました。

総括

以上、各賞の受賞発表を行ってまいりました。
ここまで作品紹介を執筆していく中で一番強く感じたのはアニソンのメジャー化という部分です。
以前からタイアップとしてメジャーアーティストが楽曲を提供することはありましたが、今年の秋クールの楽曲たちを見るとドラマや映画のタイアップと同じくらいの熱量を持って楽曲を企画・提供しているのが感じ取れました。

NetflixAmazon Prime Videoなどのサブスクリプションサービスの普及によって深夜アニメや映画やドラマが同じ土俵の上で視聴者を奪い合う中で、主題歌が他の作品との差別化や視聴者を集めていくファクターとなっている思います。
今後この動きは活発になっていくとして、僕らオタクが慣れ親しんだいわゆる”アニソン”はどのように形を変えるのか、はたまた残っていくのかは未知数です。しかし、アニメが素晴らしい楽曲に出会うための間口となっていくことも事実ですのでそこもまた楽しみに感じています。







って具合になんか偉そうに書いちゃったけどただのオタクの独り言なんで普通に見なかったことにしておいてください。よろしくお願いします。

最後に.......

アイドリープライドとセレクションプロジェクトって何が違うんだっけ.....?(終)(制作・著作 NHK)